目次
人生の楽園
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雪国のジビエ料理宿 〜新潟・十日町市
茅葺き屋根の古民家で囲炉裏をかこんでくつろぐ、そんな宿のさらなる魅力はジビエ料理。
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美佐子さんは新鮮なジビエを食べてほしいと一念発起。
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狩猟免許を取得し地元で先輩と共に狩猟に参加している。
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舞台は日本有数の豪雪地帯。
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雪国の風景と昔ながらの暮らしの中で、夢いっぱいに活動を続ける女将・美佐子さんの毎日を紹介します。
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~雪国のジビエ料理宿~

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十日町市で生まれた美佐子さんは、ドラマで観たホテルマンに憧れ、高校卒業後、東京の「山の上ホテル」に就職しました。
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ホテルの料理人から食材の大切さを教わった美佐子さん。
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34歳の時に食品卸の会社に転職し、いい食材を仕入れるため全国を旅するようになりました。
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東日本大震災をきっかけに故郷に戻り、地元のおいしい食材を提供する宿を開く夢を抱くようになった美佐子さん。
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40歳の時に十日町市の地域おこし協力隊に参加し、美しい茅葺屋根の古民家と“運命の出会い”を果たします。
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「この古民家で夢を叶えよう!」そう決意した美佐子さんは、地元の大工さんや協力隊の仲間に手伝ってもらいながら古民家をリフォーム。
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こうして2016年、『農家民宿 茅屋や』をオープンしました。
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『農家民宿 茅屋や』は、茅葺屋根と囲炉裏がある古民家。
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美佐子さんは、ここで昔ながらの雪国暮らしを体験してほしいと、自分で育てた野菜や米、山で採れた木の実などを食材として使っています。
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一番のおすすめはジビエ料理。
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美佐子さんは美味しいジビエを食べて欲しいと狩猟免許を取得し、地元の先輩ハンターたちと狩猟に参加することもあります。
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仕留めた鹿や猪、鴨などは、美佐子さんが所有する施設で自らさばき、絶品ジビエ料理としてお客さんに振舞います。
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雪国の美しい景色と昔ながらの暮らしの中で「やりたいことは、まだまだたくさんある!」と夢を追い続ける美佐子さん。
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常に前向きで元気いっぱいの女将さんと、支えてくれる家族や仲間たちとの心温まる交流を紹介します。
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元気印の女将ハンターが切り盛りする「農家民宿 茅屋や」新潟県十日町市
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冬は雪深いで有名な十日町とはどこに
あってどんな所なのか見てみましょう。
十日町市
面積 590.39km2
(境界未定部分あり)
総人口 47,695人
(推計人口、2023年1月1日)
人口密度 80.8人/km2
隣接自治体長岡市、上越市、柏崎市、小千谷市、魚沼市、南魚沼市、中魚沼郡津南町、南魚沼郡湯沢町
十日町とはどんな所
市中央を日本一の大河である信濃川が流れ、十日町盆地とともに雄大な河岸段丘が形成されている。
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市の南部には日本三大渓谷に数えられ、上信越高原国立公園の一部である清津峡、西部には日本三大薬湯のひとつ松之山温泉がある。
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日本有数の豪雪地帯として知られていて、多い年には市街地でも2m~3mの積雪となり、特別豪雪地帯に指定されている。
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十日町市を含むこの地方一帯で人類の活動が始まったのは大変古いと見られていて、河岸段丘上のあちらこちらで旧石器時代の石器類が出土している。
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笹山遺跡から発掘された火焔型土器・王冠型土器を含む深鉢形土器群は、5,000年ほど前の縄文時代中期に作られたものと推定され、2017年現在、新潟県では唯一の国宝です。
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魚沼産コシヒカリの産地として、全域で稲作が広く行われています。
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また、かつては京都西陣と並ぶ織物の一大産地であったが、近年は需要の低迷により、生産額は往時よりもかなり縮小しているそうです。
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2000年から3年に1度開催されている「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」は世界最大級の野外アート展として知られ、国内外から多くの来訪者があるそうです。
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話しを茅屋やに戻します。
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JR十日町駅から山道を車で走ること約30分。
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山々と田畑に囲まれた三ツ山(みつやま)集落にある4軒の民家のうちの一つが、茅葺きの古民家を再生した「農家民宿 茅屋や(かやや)」(以下、茅屋や)です。

「茅屋や」を一人で切り盛りするのは、十日町出身で狩猟免許も持つ女将・高橋 美佐子さん。
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高校卒業後、東京のホテルや食品卸会社で働いていましたが、地元で宿を開くという夢を持って地域おこし協力隊としてUターンし、2016年に開業。
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ここではジビエ料理と田舎暮らし体験が楽しめます。

「宿で出す分だけ」と、米や野菜も自身で作ってるそうです。

今年仲間に加わった2匹のヤギが草をはんで除草を手伝う姿など、のどかな風景が広がります。

自身が憧れる田舎暮らしを反映したという宿は、取り払われていた囲炉裏や土間を再生。天井の太い梁も目を引きます。

宿泊者用の和室は2部屋あり、1日1組、最大6人まで受け入れています(1泊2食付き、大人1名8,500円~・税別)。
かわいいグリーンの壁は仲間と一緒に塗ったそう。
夏はバーベキュー、秋は鍋など、地元のジビエで楽しむ家庭料理

高橋さんのおもてなしは、のんびり過ごせる空間と、できるだけ地のものにこだわった肉や野菜を味わえる料理の数々。
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十日町を中心とした地元産の猪や鹿、鴨などをふんだんに使ったジビエ料理が楽しめます。

メニューに決まったものはなく、夏場は囲炉裏や屋外でジビエのバーベキュー(写真は熊肉)。

寒くなる秋からの夕食の定番は鍋料理で、肉も味付けも日によって異なります。写真は猪鍋。
たっぷり脂がのった肩ロース肉が食欲を刺激します。

「猪や鹿、鴨などの鍋が多いです。
ジビエは肉の味がしっかりしているので、醤油や味噌、豆乳など、どんなスープにも合いますよ」と高橋さん。
こちらは赤みがきれいな鹿鍋。

こちらのように高橋さんが仕留めた鴨が食卓に上ることもあります。

ジビエ目当てのお客も多く、「皆さん、美味しいって喜んでくれる」というその美味しさの秘訣は、気候にあると言います。
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「この辺りは寒いから、冷蔵庫の中で狩りをしているようなもの。
仕留めた個体を雪で冷やして運ぶので鮮度が保たれるんです。
雪が深いから食肉処理施設も冬は雪に覆われちゃって、まさに“天然の雪室(ゆきむろ)状態”!(笑)」

鍋料理以外にも、ジビエや地元の野菜を使った料理が日替わりで数品付きます。
写真は「鹿肉のロースト」や「猪のフィレカツ」のほか、ぜんまいの煮物や山菜の天ぷらなど。
「その日の食材で思いつくままに調理しています。
せっかくの命を余すことがないよう、スジ肉を煮込みにしたり、脂が少ない肉は挽き肉にして使ったり。
ジビエだからって特別なことはしていなくて、私の料理は家庭料理です」
「ないなら作る!」夢を実現するために始めた狩猟と処理施設
“快活”という言葉がイメージにピッタリの高橋さん。
狩猟免許を取ったのは、「必要に迫られたから」なのだそう。

「この地で開業を考えた当時は、まだ地元産のジビエが流通していなかったんです。
宿での提供は地のものを、と決めていたので、だったら狩猟免許を取ろうと(笑)」と高橋さん(写真右)。

現在は地元の猟友会と活動したり、愛犬のアムちゃんと猟に出て腕を磨いています。

「高齢化で猟師を辞めていくベテランの方が多いんです。ベテランから若手へ、いかに知識を伝えていくかということも考えていかなければいけません」
と危機感もあり、猟友会のPR事業にも参加しているとか。
そして、宿で地元のジビエを提供するにあたり、もう1つ壁が。
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「実は、食肉処理施設がなかったんです。だから作るしかなくて(笑)。十日町市のビジネスコンペで優勝、補助金をいただいて2017年に『雪国Base』を始めました」と、なんとジビエの食肉処理・加工施設まで起業。
そのバイタリティには脱帽です。

「雪国Base」では、猟友会から持ち込まれる野生鳥獣を高橋さん自らが解体、加工。
宿で提供するほか、地元のレストランに卸したり、南魚沼市の精肉店と開発したシャルキュトリーを土産店で販売したりと活動の場を広げています。

宿は、バイタリティあふれる高橋さんの元気で明るい人柄を慕って通う常連客もいるんだとか…
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「コロナ禍以前はお客さんと同じ部屋でご飯を食べたり、一緒にお酒を飲んだり…。
田舎暮らしや狩猟の話を興味津々で聞いてくださるお客さんも多くて。
通って来てくださっていたカップルが、『結婚しました』って報告しにきてくれたのは本当にうれしかったですね」と、人が好きだというのが伝わってきます。

「茅屋や」では、畑や田んぼでの農業体験や自然観察、豪雪の中で過ごす雪国体験、田舎の保存食作り・伝統食文化の体験など、都会ではできない田舎暮らしを通じて、地元の人々との交流を楽しむ機会を設けています。
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最近では子どもを自然の中でのびのびと過ごさせたいというファミリー客も増えているそうで、宿の周りで虫取りをしたり、屋外でバーベキューをして過ごしているとか。

古民家で昔ながらの日本の暮らしを体験できる宿「茅屋や」。
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ここにあるのは十日町で育まれた美味しい食材とのどかな自然です。
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山を散歩し、囲炉裏を囲んで談笑する。そんな究極に贅沢な時間を過ごしに行きませんか?
2021.10.23
農家民宿 茅屋や(かやや)基本情報

- 住所:新潟県十日町市新座乙764(三ツ山)
- MAP
電話番号0257555676/の地図情報
- TEL:025-755-5676
- 営業時間:チェックイン15:00~、チェックアウト~10:00/ランチ利用12:00~14:00
- 定休日:不定休
- ※ランチは前日までに要予約。
- 詳細は問い合わせ
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まとめ
十日町に限らず新潟県の冬の雪は半端
じゃないですね。
でも降ると夜中から除雪車が動いている
ので関越道や国道17号はなんとか走れ
ます。
しかし十日町は国道17号から山の中へ
しばらく走った所にあるので
それほど除雪はしません。
冬はなるべく外して行くのが正解
ではないでしょうか。
夏行くなら山や信濃川や自然が綺麗で
清々しい気持ちのいい所です。
出演者
【楽園の案内人】西田敏行、菊池桃子