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「湘南の新たな名産品「湘南はまぐり」」
春に旬を迎えるハマグリは、ふっくらとして旨みいっぱい。
神奈川県藤沢市には今、注目の名産品「湘南はまぐり」があります。
地元の飲食店では「焼きはまぐり」はもちろん、産地だからこそ味わえる「刺身」など様々な料理を提供しています。
大磯プリンスホテルではフレンチの技を生かした「香草焼き」など美食家をうならせるメニューが大人気。
肉厚で大ぶりな身を生かしたはまぐり料理を皆さんも堪能してみてはどうでしょうか?
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「湘南はまぐり復活物語」
「湘南はまぐり」は藤沢市で獲れる7センチ以上のものに限定したブランドはまぐりです。
今、湘南の海では、くし状の歯がついた漁具を使う「貝桁網びき漁」が最盛期。
しかしかつてこの地では、はまぐりが絶滅の危機に瀕していた時代がありました。
そんなはまぐりを復活させ地元の名産品に仕立てた立役者が、漁師の葉山一郎さん・博史さん親子。
周囲からあきらめの声を受けながらも復活に賭けた葉山さん親子の思いに迫ります。
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「おかえり、湘南ハマグリ」 放流開始以来の豊漁
9月に入り、相模湾・藤沢沖で上がる「湘南ハマグリ」の豊漁に、藤沢市漁業協同組合が沸いているそうです。
例年より大型の個体が多く水揚げされ、組合長の葉山一郎さん(76)は「2001年の稚貝放流開始以来の出来なんだとか。
長年の努力が実った」と笑顔を見せる。
湘南ハマグリは、藤沢の海産ブランドだ
そうです。
「地ハマ」とも呼ばれるチョウセンハマグリの個体だが、通常より2cmほど大きい7cmから10cmの大きさが特徴。
藤沢沖は、ハマグリの好む砂の海底が広がっているようです。
さらに海流が江の島でせき止められエサのプランクトンが豊富なため、生育に適した漁場となっているとの事。
湘南のハマグリの歴史は古く、縄文期の貝塚からも出土したそうです。
しかし1960年代から高度経済成長期の中、河川開発などの影響で水質が悪化し、個体が激減しました。
その後、環境改善がされたがハマグリは戻らず、葉山さんが営む堀川網を中心に、稚貝の放流を開始。
当時は相模湾での成功例はなく反対も多かったが、無事放流は成功。
現在は7、800kgの投入に対し、1日の上限300kgの収穫を繰り返せるほどになったそうです。
葉山さんらの悲願は「稚貝の成長個体でない、本当の藤沢産ハマグリの復活」
その後もより良い海底土壌の改善を進め、近年、放流個体とは異なる稚貝が確認されました。
今年は7月の長雨と8月の猛暑が心配されたが、9月に入り良個体が多く上がるようになったんだとか。
葉山さんは自慢の品を手に
「おかえり、ハマグリ」と目を細めた。
2020年9月11日
大きすぎて”買いたたかれた「湘南はまぐり」の大逆転
チョウセンハマグリ復活へ、漁協と漁師の取り組み

JF藤沢市組合長の葉山一郎さんによると、1950年代頃の辻堂海岸には、たくさんのチョウセンハマグリ(汀線はまぐり)が生息しており、ハマグリ漁が盛んに行われていたそうです。
しかし高度成長期を迎えると、工場排水などが流れ込み、水質が悪化。
海岸付近のハマグリが激減しました。
そのため漁師は、ハマグリ漁から他の貝類を獲るアオヤギ漁やナガラミ漁へと転換するようになりました。
一方でJF藤沢市は1975年頃からハマグリの調査を続け、チョウセンハマグリ復活の兆しを模索し続けました。
90年代後半になると、漁師たちがチョウセンハマグリの資源量を回復させるための取り組みを本格化。
海底を撹拌する「海底耕耘」を実施したり、ハマグリの天敵であるヒトデを取り除いたりするなど、
地道な作業を実施するとともに、千葉県から稚貝を調達し、放流するなどの取り組みも行いました。
ハマグリの生息数は増加。


そしてついに2007年からハマグリ漁が本格的に再開したのです。
「湘南はまぐり」は相模湾の豊富なプランクトンを食べるため
「濃厚な出汁が出る」のが特徴です。
また、大きさが横幅10㎝以上のものも少なくありません。
しかしブランド化する以前は、この大きさがネックとなり、市場で買い叩かれることもありました。
大きすぎてお吸い物のお椀に収まりきらないなどといった理由からです。
2021.2.4
「イタリアンの匠がゆく湘南はまぐりの旅」
葉山町のイタリアンレストラン「イル・リフージョ・ハヤマ」の渡辺明シェフは、湘南の食材を生かした料理に定評がある「湘南イタリアンの匠」。
「湘南はまぐり」を料理に使ってみようと、渡辺さんは漁師の葉山さん親子を訪ねました。
早速、イタリアンの伝統料理からヒントを得た独自の焼き方を披露します。
家庭で簡単に出来るイタリアン風の焼きはまぐりとは?
大ぶりな身もやわらかく仕上げるテクニックは必見です!
「イタリアンの匠×湘南はまぐり」
「湘南はまぐり」の魅力を引き出す新作料理を作ろうと考えた渡辺シェフ。
その食材を求めて、さまざまな三浦野菜を育てている三浦市の青木紀美江さんの農園へ。
そこで見つけた春の香り漂う山の幸とは?
そして渡辺シェフが料理に使うのは10センチを超える特大はまぐり。
その見事な形状も生かした驚きのスペシャリテが誕生します。
果たして「湘南はまぐり」を復活に導いた漁師・葉山さん親子の感想は?
お楽しみに!
まとめ
7〜10cmのハマグリってでかくないで
すか?
一時期工場からの汚水のせいで
絶滅の危機に瀕したのを地元の漁師さん
や漁協の人達の努力で”ハマグリお帰り
なさい” 状態になったそうです。
ゴールデンウィーク中に食べに行くって
いんじゃないでしょうか?
取材先
- 【湘南はまぐりの購入はこちらで】藤沢市漁業協同組合
- 住所:神奈川県藤沢市辻堂東海岸4丁目3-21
TEL:0466-36-8220
湘南はまぐり直売情報
3月の湘南はまぐり直売イベント情報
●藤沢市漁協の朝市
(問) 0466-36-8220
地元名産の湘南ハマグリ 辻堂の直売所へ歩いて行こう

湘南はまぐり・ながらみ直売所(辻堂東海岸/藤沢市漁業協同組合運営)は2月下旬~12月
地元名産の湘南ハマグリを漁獲、販売しています。
月2、3回の水揚げ直後には、生け簀の中にはハマグリがどっさり。
10月7日にも収獲され、同週末までは活ハマグリを購入できそうです。
<2020年10月8日起稿>
湘南はまぐり・ながらみ直売所
10㎝を超える特大サイズも獲れるそうで、食べ応え充分。
漁協によると、活ハマグリはシンプルに焼いて食べるのがお勧め。
通常販売されている冷凍物は、旨味成分が熟成されて良い出汁が取れるため、お吸い物用などに人気だそうです。
サイズにより1個300円前後で販売しています。
辻堂駅から約2.3㎞。海岸のお散歩ついでに立ち寄ってみよう。
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漁模様は同漁協のブログ(http://jfxfujisawa.blog.fc2.com/)でチェック。
問い合わせ
湘南はまぐり・ながらみ直売所(藤沢市漁業協同組合)
電話
公開日:2020-10-08
- 【新鮮な海の幸と地元の野菜をイタリアンで】イル・リフージョ・ハヤマ(完全予約制)
- 住所:神奈川県三浦郡葉山町一色2179
TEL:046-875-1515
- 【湘南はまぐり料理を味わうなら】ひげでん
- 住所:神奈川県藤沢市辻堂東海岸4丁目3-23
TEL:0466-34-8080
- 【太平洋を臨む開放的なダイニング】大磯プリンスホテル S.DINING
- 住所:神奈川県中郡大磯町国府本郷546
TEL:0463-61-1111
- 【湘南の新鮮な海の幸を】忠兵衛
- 住所:神奈川県藤沢市片瀬海岸1-11-25 コングラッツ湘南1F
TEL:0466-27-1455